笑うカイチュウ/藤田紘一郎
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日本海裂頭条虫というサナダ虫は、卵(宿主:ヒト)→幼虫(ケミジンコ)→幼虫(サケやマスなど)→成虫(ヒト)と、成長に応じて宿主を転々とするライフ・サイクルを持っていることを、藤田紘一郎の「獅子身中サナダ虫」で知りました。何ともまどろっこしくて効率の悪い成長の過程です。
標題の「笑うカイチュウ」は、僕が初めて読んだ藤田紘一郎の著作で、寄生虫関連の本を何冊か読むきっかけとなりました。
最近、人間と動物が近い距離で暮らすようになったことや、食生活がワールド・ワイドになったことなどで、寄生虫に限らず新たな感染症が問題になっています。
ただ、新参とは別のサナダ虫など古参の寄生虫のまどろっこしいライフ・サイクルは、長い人間への寄生(共生)関係の中で確立してきたものだろうなと感じます。
人間の生活スタイルが変わることによって、サナダ虫のような古参の寄生虫のライフ・サイクルが分断され生息数が減少する一方で、新参の感染症が問題になってきていることにちょっとした不安を感じます。
笑うカイチュウ 「寄生虫博士奮闘記」 藤田紘一郎/講談社/1994
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