カテゴリー「ウイルス、細菌、微生物」の248件の記事

2012.05.09

鳥インフルエンザ遺伝子4箇所の変異で新型インフルエンザへ

鳥インフルエンザウイルスH5N1亜型の遺伝子4箇所の変異で新型インフルエンザが出現するという東京大学医科学研究所の河岡教授他の研究論文が発表されたそうです。日本経済新聞が報じていました。

新型フルへの変異が懸念されている鳥フルH5N1亜型は、WHOのデータによると2003年からこれまでにインドネシア、エジプト、ベトナムなどで603人の患者が確認されうち365人が死亡、致死率59%と病原性の強いウイルスです。

鳥インフルエンザ(A/H5N1)の国別患者数と死亡者数(2012.05.02現在)/WHO

まだヒトがH5N1に感染するのは稀で、ヒトからヒトへ容易に伝播する新型フルにはなっていません。
4箇所のH5N1の遺伝子が変異すると新型フルになり、既にエジプトのウイルスは2箇所が変異しているとのことです。

研究は遺伝子操作をしながら変異の仕組みを解明し新型フル対策を進めるために行われているけれど、悪用すればバイオテロ用のウイルスを作れるので、米政府は研究成果の発表にナーバスになっているのでしょうね。

実際、2005年に河岡さんが出した新書「インフルエンザ危機」の中にも米国政府機関の職員と思われる者が研究室に訪ねてきて研究内容について聞かれたことが書かれていました。

遺伝子操作の技術を使えば自然界に存在しないタイプのウイルスを人工的に作り出すことも可能なわけで、良くも悪くも使い方は人間次第なんだよね。
これは科学技術全般に言えることなんだけど・・・

引用文鳥インフルの感染解明 論争呼んだ論文公表 ワクチン開発に道
東京大学医科学研究所の河岡義裕教授らは、強毒性の鳥インフルエンザウイルス「H5N1」が哺乳類同士でも感染する仕組みを解明した。将来、大勢の死者を出す懸念がある新型インフルエンザの病原体になる可能性を示す成果で、論文が3日、英科学誌ネイチャー(電子版)に載る。世界的な大流行(パンデミック)を回避する予防ワクチン開発に道を開く。
同論文を巡っては、米政府が生物テロに悪用されかねないとして、掲載前、出版元に内容の一部削除を求め、論争を巻き起こした。
河岡教授らは、イタチの一種で哺乳類のフェレットで実験をした。遺伝子操作で感染に関わる2つのアミノ酸を改変したH5N1をフェレットに投与、鼻の粘膜で増えることを確認した。
さらに、感染したフェレットとそうでないフェレットとを狭い空間で一緒に飼育すると、飛沫感染することが判明。ウイルスを採取して調べると、アミノ酸が4つ変異しており、このわずかな変化で、哺乳類同士で感染すると結論づけた。
H5N1はこの十数年、主にアジアや中東地域で散発的に鳥の間で流行している。濃厚接触によって鳥から人にうつる例も報告されており、致死率は約60%。ただ、人から人へ感染するかどうかは意見が分かれており、ウイルスにどのような変異が必要なのかも、よく分かっていない。哺乳類同士でも感染することが今回明らかになり、人への脅威にもなりうることが分かった。
河岡教授によると、4つの変異のうち、すでに2つは、最近エジプトで鳥から見つかったH5N1で確認されているという。「エジプト株を参考にしたワクチン製造、備蓄を急ぐ必要がある」と話す。
2012/05/03/日本経済新聞

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2012.04.29

殺虫成分を分解する細菌を取り込んで薬剤抵抗性を獲得するカメムシ

同じ種類の農薬ばかりを使っていると、やがて対象の昆虫やカビや細菌などに対しその農薬が効かなくなることがよくあります。きっとこれは農薬の効かない個体以外が淘汰された結果だと思います。

人間にも多くの薬が効かない多剤耐性菌が、手術などで免疫力が落ちた患者がいる病院などで問題になります。

以前、紹介した橋本 一の「薬はなぜ効かなくなるか」には、細菌が抗生物質のアタックから逃れる仕組みがいくつか書かれていました。

関連エントリー:薬はなぜ効かなくなるか/橋本 一 (2006.01.26)

たとえば、細菌を無力化する薬剤の構造を壊してしまったり、薬剤の構造に余計なものを付け加えて効力を失わせてしまう方法が挙げられています。
また、薬剤が作用し不活性化される細菌の酵素の量よりも多くの酵素を作る方法や攻撃されないよう酵素の形態を変えてしまう方法。細胞内に薬剤が侵入されないように透過性を変化させたり、逆に入った薬剤を細胞外に排出する機能の強化などが挙げられています。

あの手この手で細菌は薬の攻撃をかわしているのですね。

最近、産業技術総合研究所などの昆虫(ホソヘリカメムシ)が農薬(フェニトロチオン)に対する抵抗性を獲得するメカニズムの研究成果が日本経済新聞に掲載されて、面白く読みました。

それはフェニトロチオンを分解することのできる細菌をホソヘリカメムシが体内に取り込んで抵抗性を獲得する方法です。
自分にない能力を持った生物の力を借りて問題を解決することが、薬剤抵抗性に関してもあるんですね。

引用文害虫の殺虫剤抵抗性、獲得する仕組み解明 産総研
産業技術総合研究所、農業環境技術研究所などは23日、害虫のホソヘリカメムシが、土壌中に生息している殺虫剤を分解する細菌を体内に取り込んで、殺虫剤に対する抵抗性を獲得していることを突き止めたと発表した。これまでは遺伝子に突然変異が起きて害虫は抵抗性を持つようになると考えられてきた。従来の常識を覆す成果として注目される。
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研究グループは日本各地に生息するダイズの害虫、ホソヘリカメムシ846個体を調べたところ、殺虫剤のフェニトロチオンを分解する細菌は見つからなかった。フェニトロチオンを土壌に週1回散布して、土壌中の分解菌が増えるようにしてホソヘリカメムシの幼虫を飼育したところ、90%以上の個体からフェニトロチオンの分解菌が見つかった。
この分解菌に感染したホソヘリカメムシに殺虫剤を与えても5日後には20%前後しか死なないが、非分解菌に感染したホソヘリカメムシの5日後の生存率は10%以下だった。
産総研の菊池義智研究員は「予防的に殺虫剤を土壌にまくケースもあるが、抵抗性のある微生物が増えていないかを検証する必要がある」と話している。
2012/04/23/日本経済新聞

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2012.03.07

A/H17N10 インフルエンザ?

最初に「コウモリからインフルウイルス、初検出…新種」という読売新聞のタイトルを見たとき、新たにウイルスが変異したのかと思い亜型は何だろうと思いました。

それで、発信元の米国疾病対策センター(CDC)のサイトを覗いてみたら、どうやら僕の早とちりでした。

今回、コウモリから発見されたA型インフルエンザウイルスは、亜型を表すウイルスの表面たんぱく質である既知のヘマグルチミン(H1~H16)とノイラミニダーゼ(N1~N9)のどの型にも属さないようです。

まだ、発見されていない未知の亜型がコウモリから発見されたかもしれないということでした。

ということはA/H17N10亜型という可能性があるのかな?

引用文コウモリからインフルウイルス、初検出…新種
コウモリから初めてインフルエンザウイルスが見つかり、米疾病対策センター(CDC)が米科学アカデミー紀要に発表した。
CDCは2009~2010年、中米グアテマラでコウモリ21種316匹を捕まえ検査、3匹からインフルエンザA型の新種ウイルスを検出した。
新ウイルスは、現状では人間にうつらないと考えられる。しかし、鳥インフルエンザのように、ウイルスが動物の体内で組み替えを起こし、人間に感染するよう変異する恐れがある。
コウモリはエボラ出血熱や新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)でも感染源になったとみられている。CDCは「人間のインフルエンザの新たな感染源として監視が必要だ」としている。
2012/02/29/読売新聞

引用文Bat Influenza (Ful) - Questions & Answers
How is the bat influenza virus different from other influenza viruses?
The bat influenza virus discovered in Guatemala is very different from other influenza viruses in humans and animals. All influenza A viruses have hemagglutinin (HA) surface proteins, and until the discovery of this virus, there were only 16 different classes (or “subtypes”) of HA proteins known to exist in nature. This new bat virus is distinct enough from those pre-existing subtypes that CDC scientists have classified it as a new subtype, denoted as “H17”. The other surface protein-coding gene of the virus, neuraminidase (NA), is extraordinarily different from that of known influenza viruses, as well. It is possible this gene came from ancient bat influenza viruses that are extinct or yet to be discovered. For additional information on influenza virus biology and pictures of influenza viruses, see Influenza (Flu) Viruses and Images of Influenza Viruses.
Centers for Disease Control and Prevention

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2012.02.25

今シーズンのインフルエンザワクチンの効果は低い?

今シーズンはインフルエンザの患者が多く、ピークは新型と一時呼ばれたパンデミックH1N1 2009が流行した2009/'10シーズンよりも高くなっています。

インフルエンザの週別定点当たり報告数(全国)の推移 厚生労働省/国立感染症研究所 2006年第28週(07.06)-2012年第06週(12.02.12)

流行の中心はA香港型 H3N2亜型です。ここ数年は毎シーズン、主流となる亜型が異なっています。

インフルエンザ亜型別分離割合

今シーズンのインフルエンザワクチンはA/Califorunia/7/2009(H1N1)、A/Victoria/210/2009(H3N2)、B/Brisbene/60/2008(ビクトリア系統)がウイルス株として使われています。

関連エントリー:2011/'12シーズンのインフルエンザワクチンを接種しました (2011.10.22)

そのワクチン、A香港型 H3N2で実際に流行している株と違い効果が落ちているようです。NHKが報じていました。

RNAウイルスのウイルスは変異をすることが宿命になっているから、流行するウイルスの予測は難しいのだろうな。

引用文インフルエンザ“ワクチン効果低い”
過去10年で2番目の大きな流行となっているこの冬のインフルエンザのウイルスは、各地で「ワクチンの効果が低い」と判定されていることが分かりました。
専門家は「シーズン途中でも、こうした情報を公表して対策に反映すべきだ」と指摘しています。
この冬のインフルエンザは、全国の推計患者数が5日までの1週間で211万人に達するなど、過去10年で2番目の大きな流行となっていて、ほとんどはA香港型のウイルスによるものとみられています。
各地の自治体の衛生研究所は、患者から検出したA香港型のウイルスにワクチンがどの程度効果があるか調べていますが、NHKが取材したところ、これまでに神戸市と横浜市、三重県、佐賀県、それに堺市は、分析した80%以上で「ワクチンの効果が低いと考えられる」と判定していたことが分かりました。
このうち神戸市では、分析した23株すべてで「効果が低いと考えられる」と判定していました。
「抗原」と呼ばれるウイルスに特有のたんぱく質がワクチンに使われたものと大きく異なっていたためとみられています。
国立感染症研究所は、こうしたデータを全国から集めているものの、改めて分析し直したうえでないと内容を公表できないとしています。
これについて、日本感染症学会のインフルエンザ委員を務める菅谷憲夫医師は「ウイルスが変異してワクチンの効果が低下したことが、大きな流行につながった可能性がある。シーズンの途中でもこうした情報を公表して対策に反映すべきだ」と指摘しています。
2012/02/24/NHK

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2012.02.09

抗インフルエンザ薬も種類が増えてきたね

僕の周りでもインフルエンザに感染する人がちらほらでてきました。
ここ数週間が感染・発病のピークなのでしょう。

先日、番組は忘れてしまったけれどテレビニュースで抗インフルエンザウイルス薬 イナビルを処方された時の注意点を言っていました。
タミフルやリレンザが1日2回5日間、飲んだり吸引しなければならないのに対しイナビルは1回の処方で効果を表すとのこと。

以前、僕がインフルエンザに感染してタミフルを処方された時、よく効くと感じました。かならずしもタミフルの効果とは断定はできませんが、39℃あった熱が翌日には38℃、さらに37℃と下がって、身体がだいぶ楽になりました。

イナビルもタミフルやリレンザと同じ、ウイルスが感染細胞から脱出するのを阻害するノイラミニダーゼ阻害薬です。
1回の吸引で効果がでるとウイルスが身体から抜けていないうちに治った気になって、動きまわり周りに感染を拡げてしまう可能性があるんだそうです。

インフルエンザのような伝搬力の強いウイルスは、罹ったら他の人にうつさないよう注意することが大流行を防ぐ上で重要だよね。

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2012.01.25

インフルエンザの季節になった 2011/'12シーズン

3日連続でインフルエンザの話題です。

1月中旬からインフルエンザの患者が増えだしたと読売新聞が報じていました。
例年1月以降に患者数が増え2月にピークになるけれど、今シーズンはどうなるのだろう?

インフルエンザの週別定点当たり報告数(全国)の推移 厚生労働省/国立感染症研究所 2006年第28週(07.06)-2012年第2週(12.01.15)

静岡の患者数は全国より若干多いようです。

僕の周りではまだインフルエンザに感染したという話はほとんど聞かないけれど、小学校や幼稚園などで学級・学年閉鎖が実施されているようで、増えているんですね。

昨シーズンはパンデミックH1N1 2009(A/H1N1亜型)が主流でしたが、今シーズは今のところA香港型(A/H3N2亜型)が中心になっています。

インフルエンザ亜型別分離割合 2011年第36週~2012第2週 厚生労働省/国立感染症研究所

引用文インフル患者倍増、静岡では欠席2575人
今月9~15日の週に全国の医療機関約5000か所から報告されたインフルエンザの患者数は1医療機関あたり7.33人で、3.76人だった前週の2倍近くに増えていることが厚生労働省の統計でわかった。都道府県別では、岐阜、愛知、三重、高知県など東海、四国地方で患者が多く、同じ期間、静岡県では前週の2.86人から8.41人へと約3倍に急増している。
同省は今月9~15日の患者数は約40万人と推計。このうち5~9歳の子どもは約8万人と前週のほぼ4倍になった。これまで検出されたウイルスはA香港型が最も多い。同省は流行が本格化したとみて手洗いやうがいの励行、室内の加湿など予防を呼びかけている。
静岡県は24日、インフルエンザとみられる症状で23日に小学校、幼稚園などで2575人が欠席したと発表した。昨シーズンの同県の集団発生による欠席者数7851人の3割にあたる。欠席者は9~15日の80人から16~22日は1707人と急増。23日には、125の小学校、幼稚園などが学級・学年閉鎖を実施した。この日は、欠席者に、インフルエンザとみられる症状があった子供を加えると2914人に上った。
2012/01/25/読売新聞

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2012.01.24

インフルエンザウイルスの研究が生物兵器を生み出す!??

日米欧など新型インフルエンザの研究者が、60日間その研究を自主的に停止すると声明を出したことを時事通信が報じていました。

現在、新型インフルエンザとして出現することが最も恐れられているのが鳥インフルエンザ A/H5N1亜型です。

まだ、H5N1ウイルスのヒトへの感染は稀で、WHOが確認している患者は2003年から'12年1月15日までで582人です。ただ、恐ろしいのはそのうち343人が死亡という致死率59%の病原性の強さです。

鳥インフルエンザ(A/H5N1)の国別患者数と死亡者数(2012.01.15現在)/WHO

このウイルスがこのままの病原性を維持したままヒトのインフルエンザウイルスに変異したら人類に相当のダメージを与えるかもしれません。

そのためウイルスの性状や変異の状態の研究が遺伝子レベルで進められ、その成果が公衆衛生、ワクチンや抗ウイルス薬の開発に活かされているのだと思います。

でも、これが悪用され生物兵器の開発に利用されたら‥ 政府機関が研究の成果にナーバスになるのも理解できます。
それで、研究者達はウイルスの管理の厳格さや研究の重要性を訴えるために60日間の研究停止になったようでです。

1918年頃に世界中に流行して数千万人の命を奪ったとされるスペインインフルエンザ(H1N1)。現状のH5N1のヒトに対する病原性はスペインインフルエンザよりも強いのでしょう。
鳥インフルエンザ H5N1が仮に変異して新型インフルエンザになったとしても、スペインインフルエンザが新型として出現した時と違うのは、研究の成果によってある程度ウイルスの正体がわかってきていることです。
それによって、僕らはウイルスに対抗するしかないと思うんだけど、難しい問題ですね。

どのように決着するのだろう。

引用文大流行懸念の中、研究停止=強毒性鳥インフルのヒト感染―テロ悪用論で
養鶏場で被害が多発している強毒性鳥インフルエンザA型H5N1亜型について、日米欧などの主要な研究者39人が60日間、ヒトでの感染拡大防止を目指す研究を自主的に停止すると声明を発表した。H5N1は遺伝子変異による大流行が懸念されるが、米政府当局が遺伝子変異の詳細がテロに悪用されるとして論文公表に反対したり、安全保障専門家が変異ウイルス流出の恐れを指摘したりしたためだ。
研究者らは、停止期間中に世界保健機関(WHO)が開く会合などで研究施設の病原体封じ込め対策の厳重さや研究の重要性を訴え、各国政府に問題解決を求める一方、米当局と研究者限定の情報公開制度新設を協議するという。
◇テロ経験国で懸念
きっかけは昨年9月、地中海のマルタ島で開かれた学会で、オランダ・エラスムス医療センターのロン・フーシェ教授が、H5N1の感染力が高まる遺伝子変異について、フェレットを使った動物実験の概要を明らかにしたことだった。2001年の米同時テロ直後に炭疽(たんそ)菌がばらまかれ、5人が死亡する事件が起きた米国では、安全保障専門家を中心に変異ウイルスの流出、テロへの悪用を懸念する意見が高まった。
米国立衛生研究所(NIH)から研究資金を得ているフーシェ教授らはこの実験の論文を米科学誌サイエンスに投稿したが、昨年12月、NIHのバイオセキュリティー委員会が同誌に対し、論文中の実験データを公表しないよう勧告。米ウィスコンシン大の河岡義裕教授(東大医科学研究所教授兼任)らが英科学誌ネイチャーに投稿した同様の論文についても同じ勧告をし、両誌は論文掲載を見合わせた。
◇「アシロマ会議」参考に
科学研究は論文を読んだ研究者が追試で確認し、創意工夫を重ねることで発展する。危機感を持った両教授らは研究仲間に呼び掛け、今回の声明発表に至った。遺伝子組み換え技術が開発されて間もない1975年、米カリフォルニア州アシロマに研究者らが集まり、自主的に規制案を検討したことが参考になったという。
39人の中には、日本の国立感染症研究所の田代真人インフルエンザウイルス研究センター長も名を連ねる。米研究者と共同研究したり、米政府機関から資金を得たりしている日本人研究者は多く、規制が強化されれば影響を受けるとみられる。
2012/01/22/時事通信

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2012.01.23

今シーズンの野鳥の高病原性鳥インフルエンザの感染はどうなんだろう

昨シーズン(2010/'11)は渡り鳥を中心に野鳥から鳥インフルエンザ A/H5N1亜型が多く確認された初めての年でした。
2010年12月から確認され2011年2月にピークになりました。

野鳥における高病原性鳥インフルエンザの確認事例 2010.12-'11.05/環境省

環境省の資料によると、今シーズン(2011/'12)は今のところ11月に島根県のコハクチョウ、12月に宮城県のオオハクチョウの2例だけです。
それも島根県のコハクチョウはH5N2で低病原性の見込み、宮城県のオオハクチョウからはインフルエンザウイルスが分離されていません。

今シーズンはどうなるのだろう?

参考
・ 昨シーズン(22-23年度)の野鳥における高病原性鳥インフルエンザの発生に関する考察 (2011.09.08)/環境省 [PDF 589KB]
高病原性鳥インフルエンザに関する情報/環境省

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2012.01.04

中国で鳥インフルエンザH5N1がヒトに感染

中国広東省深圳市で男性が鳥インフルエンザH5N1亜型ウイルスに感染し死亡したと、時事ドットコムが報じていました。

感染経路についてはまだ特定されていないようですが、感染した男性が感染前に鳥類と接触する機会がなかったという記事が気になります。
H5N1ウイルスが人に感染しやすく変異しているのか、ヒト-ヒトの感染があったのか、感染したのは1人だけなのかわからないことが多いです。
悪戯に不安にならないためにも感染経路の特定が大切だね。

WHOのH5N1の患者数の報告によると最近はエジプトが多く、中国の報告はなかったけれど、そのへんも気になります。

鳥インフルエンザ(A/H5N1)の国別患者数と死亡者数(2011.12.15現在)/WHO

鳥インフルエンザA/H5N1の年次別患者数/WHO 2011.12.15現在

引用文鳥インフルで男性死亡=中国広東省
中国・新華社電によると、鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染したと診断された広東省深セン市のバス運転手の男性(39)が31日、多臓器不全で死亡した。
男性は21日に発熱し、25日に肺炎で入院、30日に同ウイルスに感染したと診断されていた。発症する前に鳥類と接触する機会はなかったという。地元政府は感染経路の特定を急いでいる。
2011/12/31/時事ドットコム

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追記 2012.01.05

日本経済新聞が深圳市の男性は鳥から鳥インフルエンザに感染したという深圳市衛生担当局の調査結果を報じていました。ヒトからヒトへの感染も起きていないとのことです。
記事にあるように野鳥からの感染だとしたら、この男性はどのような状況で感染したのだろうか?
 

引用文中国の鳥インフル、「感染は鳥から」 衛生当局
中国広東省深セン市のバス運転手(39)が鳥インフルエンザウイルスに感染して死亡した問題に関し、同市衛生当局は鳥からの感染だという調査結果を発表した。そのうえで「人と人の間の感染は起きず、市民は慌てる必要はない」と強調した。運転手と交流のあった家族や友人ら120人の健康に異常はないという。当局はウイルスの遺伝子が野鳥に近く、家禽(かきん)類から遠いと指摘。感染経路は明らかになっていないが、渡り鳥が原因との見方が浮上している
2012/01/04/日本経済新聞

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2011.12.02

米国で豚インフルエンザが人に感染

新たな豚インフルエンザが米国で人の感染したとの米国の疾病対策センター(CDC)の発表を少し前の日本経済新聞が報じていました。

この豚インフルエンザはA/H3N2ということで、香港インフルエンザ(A香港型)と同じ亜型です。
豚に接触がない幼児から幼児へ感染しているようで人に感染しやすく変異しているかもしれません。
幼児の親の感染状況は記事からはわからないけれど、もしかしたら病原性が弱く親は感染に気がつかなかったのかもしれません。親の抗体を調べればある程度のことはわかるのでしょう。

また、このウイルスは2009/10シーズンに流行したパンデミック H1N1 2009の遺伝子の一部を保有しているということで、いくつかの豚や人のインフルエンザウイルスが組み合わさって変異したものかもしれませんね。

関連エントリー:米国で豚インフルエンザ A/H3N2がヒトに感染 (2011.09.04)

引用文新種の豚インフル、米国で人から人へ感染か 幼児3人が発症、既に回復
米疾病対策センター(CDC)は25日までに、米アイオワ州の子供3人が新種の豚インフルエンザウイルスに感染したと発表した。3人は既に回復している。
3人は豚との接触歴がなく、限定的に人から人への感染が広がったとみられる。米国では7月以降、同ウイルスへの感染がこのほか7人報告されているが、豚との接点がないのは今回が初めて。
ウイルスが変異して人から人に感染しやすくなれば、世界的大流行につながる恐れもあることから、CDCは国内の病院に監視を強化するよう呼び掛けている。
関係者によると、3人は生後11カ月と2、3歳の男女児。CDCによると、3人は11月にインフルエンザの症状を発症、検査の結果、H3N2型の豚インフルエンザ感染が判明した。3人は同じ集まりに出たことはあるが、豚との接触歴はない。今のところ3人以外の感染は確認されておらず、CDCは「広がりは限定的」とみている。
ウイルスは2009年に新型インフルエンザとして世界的に大流行したH1N1型のウイルス遺伝子の一部を保有しているのが特徴。
2011/11/26/日本経済新聞

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