宇宙に行くことは地球を知ること/野口聡一・矢野顕子
この本は、現在、国際宇宙ステーション(ISS)で3回目のミッションに取り組んでいる野口聡一さんと矢野顕子さんが、ミッション前に行ったロングインタービューをまとめたものです。
宇宙飛行士本人が書いたりインタビューをまとめた本はいろいろあるけれど、この本は矢野さんの視点で質問がされ、野口さんが詳しく答えているところが面白いです。矢野さん自身宇宙関係の知識が豊富でその上で彼女の感性で質問しているところが親しみが持てます。
船外活動での死との隣り合わせの絶対的な孤独と、眼下の圧倒的な生命の星 地球の美しさは、実際に経験したことしか味わえない特殊な感覚なのでしょう。
それと、読んでいて思ったのはISSは技術も運用も徐々に民間に移っているということです。
今回、ISSまで行ったクルードラゴン1号機はスペースX社のものだし、民間の宇宙利用の始まりですね。
そしてNASAをはじめとした公は、月や火星の有人ミッションに力を入れていくことでしょう。
この本は気楽に読めて、それでいて内容が充実しているので面白いです。
宇宙に行くことは地球を知ること -「宇宙新時代」を生きる
野口聡一(Noguchi Souichi)・矢野顕子(Yano Akiko)・取材・文:林 公代(Hayashi Kimiyoi)
光文社新書/2020
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