カテゴリー「サイエンス」の117件の記事

2009.11.15

グーグルのトップページが今度は「月」に

しばらく前までグーグル日本のトップページが、日替わりのセサミストリート仕様になっていて僕を楽しませてくれました。

関連エントリー:グーグルのトップページがセサミストリート仕様に (2009.11.06)

今度はトップページのロゴが「月」になっています fullmoon

グーグルのトップページが今度は「月」に

そして、そのロゴをクリックするとグーグルで「月 水 存在 nasa」の単語で検索した結果が表示されます。

グーグルの「月 水 存在 nasa」の検索結果の画面

そうかぁ。ロゴの「月」は、月面無人探査機 LCROSS の月面衝突から月に水の存在を示すデータが得られたという NASA の発表を受けてのことだったんですね。

なかなか、洒落ているね。

関連サイト:LCROSS Impact Data Indicates Water on Moon/NASA


引用文月に豊富な水確認 NASANASA、95リットル観測
米航空宇宙局(NASA)は13日、月に水が存在することを示すデータを入手したと発表した。月面の太陽光が当たらないクレーターの底に、無人探査機「エルクロス」を衝突させ、巻き上がった噴出物を分析した。水の存在を確認できたことは、将来の月を利用する宇宙基地に道を開く可能性がある。
NASAによると、水の存在を確認したのは、月の南極付近にある「カベウス」というクレーター。10月9日にエルクロスに搭載していたロケットが最初に衝突、約5分後に秒速2.4キロメートル(時速約8700キロメートル)以上で同探査機も衝突させ、計2回の衝撃を与えた。
衝突で発生した噴出物はクレーターの縁を越える高さまで上昇。それにより分光計などでデータ収集が可能になった。NASAの研究者が分析し「クレーターに水が存在すると言って間違いない」と結論づけた。AP通信によると、水の量は観測できただけで少なくとも95リットルだったという。
2009/11/14/日本経済新聞


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2009.11.12

インフルエンザ パンデミック/河岡義裕,堀本研子

インフルエンザ パンデミックの表紙は、細胞に感染したパンデミックH1N1 2009(新型インフルエンザ)ウイルスの写真です。
ただ、この本を読み進めるまで、これがインフルエンザウイルスの写真だとは気がつきませんでした。
僕が目にするインフルエンザウイルスの写真や模式図は球形をしているので、紐状に絡み合って細胞に取り付くなんて思ってもいませんでした。
この本によると、実験室で何度も継代させたウイルスは球状になることが多いんだけど、患者から分離したばかりのウイルスは紐状なんだそうです。
細胞の表面にカビのように絡み合ってへばりついている姿は、なんともすごい光景です。

「インフルエンザ パンデミック」は東京大学医科学研究所の河岡義裕の監修のもと部下の堀本研子が執筆したもので、インフルエンザの基礎的なことから最新の研究の状況まで素人の僕が読んでもわかるように書かれています。

河岡さんの一般向け本は、以前このブログでも紹介した「インフルエンザ危機」(2005年)以降出ていないんじゃないかな。
もっとも、第一線の研究者は研究に忙しくて一般向けの本など書いている暇はないののでしょうね。

「インフルエンザ パンデミック」は、面白かったです。現在、感染を拡大しているパンデミックH1N1 2009 について、そういうことだったのかと思う箇所が随所にありました。

例えば、今回のパンデミックウイルスに対する免疫が、スペインインフルエンザH1N1に感染した人にあるそうですが、季節性インフルエンザ Aソ連型H1N1に感染した人にはないことがあります。スペインインフルエンザ流れを組むウイルスが長い時間をかけブタの中で変異を繰り返し、再び人間に感染するウイルスになったなんてミステリーですね。

それと、パンデミックH1N1 2009 の病原性は低いと安心してはいけないということ。このことは、「パンデミックH1N1 2009 と季節性インフルエンザの病原性」(2009.11.03)のエントリーで触れましたので、そちらを参照してください。

パンデミックH1N1 2009 はまだわからないことが多いようだけれど、現時点でわかっていることを知るうえではいい一冊だと思いました。

本インフルエンザ パンデミック - 新型ウイルスの謎に迫る
河岡義裕 (Kawaoka Yoshihiro) ,堀本研子 (Horimoto Kiyoko)/講談社(ブルーバックス)/2009

・ 書籍の紹介一覧 B0104

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インフルエンザ パンデミック
堀本 研子, 河岡 義裕
講談社 ( 2009-09-18 )
ISBN: 9784062576475
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

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2009.11.06

新しい霊長類学/京都大学霊長類研究所

様々な学問の最終的な目的というか興味の対象というか、それは人間とは何か、自分とは何かを求めるものかもしれません。
そんなことを考える生物は地球上に人間しかいないのかなぁ。

「新しい霊長類学」は、京都大学霊長類研究所の創設40年の節目に、研究所の教員すべてによって書かれたものです。
一般の人を対象に最新の霊長類学の研究成果を織り込み、100問100答形式でわかりやすく説明されています。

ヒトはサル(霊長類)の一種なんだけど、遺伝子レベルなどの研究が進むにつれ、他のサル、特にヒト科(チンパンジーやゴリラ、オラウータンなど)のサルと余り違わないんじゃないかと思う一方で、相当に特異な存在なような気もします。

この本の中で、研究所長の松沢哲郎は、ヒトと他のサルとの違いは、時間や空間を越えて想像ができる「思い悩むサル」(P152)じゃあないかと書きます。

「思い悩むサル」かぁ。思い、悩むのはヒトであるということ・・・

面白い本です。

本新しい霊長類学
京都大学霊長類研究所/講談社(ブルーバックス)/2009

・ 書籍の紹介一覧 B0103

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新しい霊長類学
京都大学霊長類研究所
講談社 ( 2009-09-18 )
ISBN: 9784062576512

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2009.10.21

感染症は世界史を動かす/岡田晴恵

宮内庁埼玉鴨場で飼育されているアヒルやカモから鳥インフルエンザが疑われるウイルスが見つかりましたが、(独)農研機構動物衛生研究所の検査の結果、高病原性鳥インフルエンザのH5やH7亜型ではなく、H3亜型だったそうです。農林水産省がプレスリリースしていました。まだ、ノイラミニダーゼの型はわかっていないそうです。

カモはH1~16、N1~9のすべての亜型の宿主だから、調べれば何かしらのインフルエンザウイルスが確認されることもあるのだろうなぁと、以前、読んだ岡田晴恵の「感染症は世界史を動かす」を思い出しました。

感染症は世界史を動かす/岡田晴恵 P225
・ 感染症は世界史を動かす/岡田晴恵 P225 から引用

もともと、ヒトのインフルエンザも鳥インフルエンザを起源とするといわれているから、カモにとっては共生関係にあるウイルスなのでしょう。

「感染症は世界史を動かす」には、ペスト、梅毒、結核の細菌やスペインインフルエンザのウイルスなどによる感染症が人間社会にどのような影響を与え、どのように折り合いをつけてきたのかが、平易な言葉でわかりやすく書かれています。

そして、21世紀の感染症として鳥インフルエンザA/H5N1亜型の変異による新型インフルエンザの出現への危惧について最後に言及します。

この本を読んでいると人間は感染症との戦いをずっと続けてきたんだと改めて思います。

本感染症は世界史を動かす
岡田晴恵 (Okada Harue)/筑摩書房(筑摩新書)/2006

・ 書籍の紹介一覧 B0102

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感染症は世界史を動かす
岡田 晴恵
筑摩書房 ( 2006-02 )
ISBN: 9784480062864
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

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引用文埼玉県における鳥インフルエンザ(H3亜型)の発生について
本日、埼玉県越谷市宮内庁鴨場のアヒル・アイガモについては、高病原性鳥インフルエンザであるH5、H7亜型ではなくH3亜型であることが確認されました。
なお、飼養者に対し、発生家きんの隔離等を指導するとともに、念のため、当該ウイルスの家きん等への接種試験を実施します。
1.農場の概要
埼玉県越谷市、宮内庁埼玉鴨場(飼養羽数:約710羽)
2.経緯
10月16日、埼玉県において、宮内庁の依頼により埼玉県が実施した埼玉鴨場の定期モニタリングで、A型インフルエンザウイルスが分離されたため、(独)農研機構動物衛生研究所において、ウイルスの同定を行ったところ、当該ウイルスが、高病原性鳥インフルエンザであるH5、H7亜型ではなく、 H3亜型であることが確認された。
3.今後の防疫対応
H3亜型鳥インフルエンザの発生が確認されたことから、飼養者に対し、発生家きんの隔離等の防疫措置を実施し、念のため、病原性を確認するため、当該ウイルスの家きん等への接種試験を実施。
(注)鳥インフルエンザとは
* 強毒性のあるH3亜型はこれまで報告されておらず、低病原性と分類されている。
* H5、H7亜型のような家畜伝染病予防法における法定伝染病ではなく、同法に基づく届出伝染病である。
2009/10/16/農林水産省

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2009.10.08

単純な脳、複雑な「私」/池谷裕二

以前、このブログでも紹介した池谷裕二の「進化しすぎた脳」は、ニューヨークの邦人高校生に行った大脳生理学の講義を本にしたものでした。
今回、紹介する「単純な脳、複雑な「私」」は、池谷の母校(静岡県立藤枝東高)の生徒に対し、最新の研究結果などをもとに脳のシステムの講義をまとめたものです。

全校生徒に対して行った講演と、希望した生徒9人対する3日の連続講義の構成にまとめられています。
「進化しすぎた脳」同様、面白いです。

神経細胞(ニューロン)ひとつひとつは、単純なことしかしていないのに、ネットワークとして機能すると複雑な処理をする、すごいと思うとともに不思議さを感じます。

感覚器から入った情報、過去の記憶などを総合的に処理し、無意識のうちに予測しているのだから、錯覚や思い違いは起こるべくして起こるのですね。

講義で使われた動画などは、下記のURLで実際に見ることができます。

url:http://www.asahipress.com/brain/

ふと、外山滋比古の「思考の整理学」で漠然と脳の機能として書かれていることが、この本で紹介される実験データや考察に合致するんだなぁと思いました。

本単純な脳、複雑な「私」 - または、自分を使い回しながら進化した脳をめぐる4つの講義
池谷裕二 (Ikegaya Yuji)/朝日出版社/2009

書籍の紹介一覧 B0100

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単純な脳、複雑な「私」
池谷裕二
朝日出版社 ( 2009-05-08 )
ISBN: 9784255004327
おすすめ度:アマゾンおすすめ度


思考の整理学
外山 滋比古
筑摩書房 ( 1986-04-24 )
ISBN: 9784480020475
おすすめ度:アマゾンおすすめ度

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2009.09.18

無人宇宙輸送機「HTV」が国際宇宙ステーションにドッキング

先日(2009.09.11)、H-IIBロケットにより種子島宇宙センターから打ち上げられた宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle: HTV)が、国際宇宙ステーション(ISS)に無事ドッキングしました。

その模様を NASA TV の録画で観たんだけど、地球をバックにISSからのHTVの映像は美しいですね。

無人宇宙輸送機「HTV」/NASA TVから引用
・ 無人宇宙輸送機「HTV」/NASA TVから引用

参考:HTV/H-IIB特設サイト/宇宙航空研究開発機構

引用文宇宙ステーション補給機(HTV)技術実証機の国際宇宙ステーションとの結合完了について
宇宙ステーション補給機(HTV)技術実証機が国際宇宙ステーション(ISS)に向けて最終接近を実施した後、9月18日4時51分(日本時間)頃に ISSロボットアームにより把持されました。その後、ISSロボットアーム運用により、HTV技術実証機は9月18日10時49分(日本時間)にISSとの結合を完了しました。
今後は、船内貨物についてはISS搭乗員によりISSへ順次移送され、また、船外貨物については、ISSロボットアームと「きぼう」ロボットアームを使用して、「きぼう」船外実験プラットフォームに設置される予定です。
2009/09/18/宇宙航空研究開発機構

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2009.08.25

今朝の緊急地震速報(誤報)には、少しびっくりした

今朝、NHKのニュースを見ていたら警告のチャイムとともに緊急地震速報が流れました。ニュースを読み上げていた島津有理子アナウンサーの表情が硬くなり、緊急地震速報の内容を伝えました。(こういう時のNHKのアナウンサーは落ち着いていますね。)

緊急地震速報 NHKデジタル総合 2009.08.25 06:45撮影<br />
・ 緊急地震速報 NHKデジタル総合 2009.08.25 06:45撮影

千葉県東方沖が震源で、静岡県は強い揺れに警戒する地域には入っていなかったけれど、今月11日に駿河湾を震源とする地震で静岡市葵区で震度5強の揺れがあったばかりなので、身構えました。
でも、1分経ってもも2分経っても揺れません。千葉県東方沖が震源だったら、静岡でも揺れを感じるだろうと思っていたのですが、放送している東京のNHKのスタジオも揺れている様子はないし、各地の震度情報もいっこうに表示されません。

結局、緊急地震速報は誤報でした sweat01

その後、気象庁から誤報の原因について発表がありました。

資料:緊急地震速報(警報)の誤報について [PDF形式:56.5KB]

どうやら、千葉三芳(千葉県南房総市)の観測点から異常振幅値が送られ、地震の規模を過大に見積もってしまったようです。
そのあたりのことは、「緊急地震速報(警報)の誤報について」に詳しく記載されています。

今回の速報には、千葉三芳、銚子天王台、茨城八郷、大島の4ヶ所の観測点のデータが使われたようです。
緊急地震速報は、地震波を観測した観測点のデータを処理して予測するそうで、時間が進んで観測データが豊富になると予測が正確になるけれど、速報の価値は落ちるというジレンマを抱えています。

資料には、時系列の震源要素なども掲載されています。
最初に地震波を検知した時刻が06時37分12.8秒、15.3秒後にマグニチュード3.6と推定し、15.9秒後に2.1、20.7秒後に5.7、21.0秒後に6.6、30.3秒後に6.6、41.7秒後に5.8・・・と推定し、各地の震度予測をしています。
一般向けの地震速報は、21.0秒後(06時37分33.8秒)の震源要素などにより出したようです。

実際の地震(速報値)は、発生時刻:06時37分 震央:千葉県東方沖(北緯35.4 東経141.2 深さ20km) マグニチュード:4.1 最大震度:0としているから、途中で千葉三芳の異常データが飛び込んで、その数値が速報に反映されちゃったんだろうね。

異常データが出るというのはどうしても避けられないことなのかもしれません。ただ、1秒を争う速報の性格上、短時間で異常データーか否かを判断するのは難しいのだろうなぁ。

引用文緊急地震速報(警報)の誤報について
| 本文
本日(8月25日)06時37分頃、千葉県、茨城県、東京都23区、神奈川県東部、埼玉県南部に誤った緊急地震速報(警報)を発表しました。
今回の誤報で、国民の皆様に大変ご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。
今回の誤報の原因は、千葉県南房総市にある「千葉三芳」の観測点から異常な振幅値のデータが送られていたことにより、地震の規模を過大に見積もったためです。
異常な振幅値が送られた原因については、現在気象庁職員を現地に派遣するなど調査を行っております。
なお、現在「千葉三芳」観測点については、緊急地震速報の観測点としての運用を停止しています。
誤報の原因について詳細がわかり次第、お知らせいたします。
<参考>
緊急地震速報(警報)は、震度5弱以上が予測される場合に発表されるものです。
図表等を含めた資料全文につきましては、下記の「資料全文」をご参照下さい。
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| 資料全文
* 緊急地震速報(警報)の誤報について[PDF形式:56.5KB]
2009/08/25/気象庁

引用文緊急地震速報、誤報で陳謝 関東地方、地下鉄など一時ストップ
25日午前6時半すぎ、関東地方で最大震度5弱の強い揺れが予測されるとして「緊急地震速報」が出た。この速報で都営地下鉄などが一時運転をストップするなど一部影響が出た。同時刻に千葉県東方沖を震源とする無感地震があり、気象庁はこれを過大に検知した誤報とみて、異常データを送った南房総市の観測点に職員を派遣し原因を調査する。
速報が地震の大きな揺れに間に合わないなどのケースはこれまでもあったが、体で感じる揺れが実際は起きなかったという誤報は今回が初めて。同庁地震火山部は「国民の皆様に大変ご迷惑をおかけした」と陳謝している。
緊急地震速報は午前6時37分ごろ、千葉県北東部と茨城県南部で震度5弱から震度4の揺れが予測されるとして、両県と東京23区、神奈川県、埼玉県に出した。鉄道やバスなどの交通機関のほか、携帯電話のメールやテレビなどを通じて一般の個人にも伝えられたが、実際には体で感じる揺れは観測されなかった。
2009/08/25/日本経済新聞

追記 2009.08.26

昨朝の緊急地震速報の誤報は、速報処理に関わるソフトウエアの不具合だったようです。

参考:緊急地震速報(警報)の誤報について(第2報)(2009.08.25)/気象庁 PDF 102KB

引用文緊急地震速報(警報)の誤報について(第2報)
本日(8月25 日)06 時37 分頃、誤った緊急地震速報(警報)を発表した原因についてお知らせします。
今回の誤報の原因は、千葉県南房総市にある「千葉三芳」の地震観測点から異常な振幅値のデータが送られてきたことにより、地震の規模を過大に見積もったためです。異常なデータが送られた原因は、昨日(8月24 日)実施したソフトウェア改修に不具合があったためと判明しました。
「千葉三芳」の地震観測点は震度計の機能も有しています。昨日は、この震度計機能についてのソフトウェア改修を業者により実施しました。この際、改修対象とはなっていない緊急地震速報処理についても業者により作業が行われ、その作業の結果ソフトウェアに不具合が生じ、振幅を過大に送るようになっていたものです。
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なお、現在「千葉三芳」観測点については、正しいソフトウェアに復旧させ、運用を再開しております。
<参考>
緊急地震速報(警報)は、震度5弱以上が予測される場合に発表されるものです。
2009/08/25/気象庁

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2009.07.20

アポロ11号の月面着陸から40年

今日というか日本時間では明日になるのだけど、40年前、アポロ11号の着陸船イーグルにより人類が初めて月面に降り立ちました。もう40年というのか、まだ40年というのか・・・ 当時、9歳だった僕にとって感慨深いものがあります。

今、地上400kmには国際宇宙ステーション(ISS)があり、日本人宇宙飛行士の若田光一さんが ISS で活動をしています。そして、その様子を僕は、小さな散らかった部屋のPCのモニターに映し出される NASA TV で見ています。

そこのことを思えば、アポロ11号からもう40年なのかもしれません。

国際宇宙ステーションにドッキングしたスペースシャトル・エンデバー
NASA TV から引用 - ISSの日本の実験棟「きぼう」(写真右隅の円筒形のモジュール)と背後の ISS にドッキングしたスペースシャトル・エンデバー

浦沢直樹の「20世紀少年」にも、アポロ11号の月面着陸の様子をドンキー少年を通して描かれていました。
「20世紀少年」は、まさに僕の世代を描いたコミックで、当時の少年たちが持つ将来に対する無根拠な希望がわかるような気がします。

11号の月面着陸について、月面に立てた米国旗がはためいていたり、複数方向に影が映っていたり、実はスタジオで撮ったものじゃないかという話があるそうですね。
その影響があるのかないのか、最近、 NASAのサイトに月を周回する LRO Spacecraft から撮ったアポロ11,14,15,16,17号の着陸船が月面に残してきた下降段の写真が掲載されました。まあ、この写真じゃ小さくてよくわからないのだけど、今後、さらに接近した写真が撮れるとのことです。

LRO Sees Apollo Landing Sites
LRO Sees Apollo Landing Sites/NASA

ところで、月着陸船ってバクテリオファージに形が似ていない? 生物の教科書でバクテリオファージのイラストを見たときにそう思ったのは、僕だけではないような気がします。

少し前に読んだ「宇宙百景」(ビックコミックスペリオーズ編/小学館)に、アポロ11号のニール・アームストロング船長の有名な「That's one small step for [a] man, one giant leap for mankind.(これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である)」について、中継の同時通訳をした西山 千さんの面白い逸話が紹介されていました。
'for a man'の'a'が発音されず、'one giant leap for mankind'が聞き取りづらかったため、同時通訳のときは「人類にとって小さな一歩です」と訳してしまったそうです。すぐに修正されたそうだし、アームストロング船長の言葉の価値が変わるものでもないので、どうでもいいことだけど、面白い話ですね。

アポロ11号の月面着陸から40年経ったということで、あれこれ書いてみました。

引用文アポロ11号
米アポロ計画で用いられた有人月探査の宇宙船。アームストロング船長ら3人の宇宙飛行士が搭乗。米東部時間1969年7月20日午後10時56分(日本時間21日午前11時56分)に、アームストロング船長とオルドリン飛行士が人類で初めて月に降り立った。船長の「一人の人間にとって小さな一歩だが、人類には偉大な飛躍」との第一声は有名。月面滞在時間は約21時間36分で、約21.55キロの岩石と土を持ち帰った。コリンズ宇宙飛行士は上空の宇宙船で待機した。アポロ計画では計6回月面着陸に成功し、計12人の飛行士が月面を歩行した。
2009/07/19/時事新聞

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宇宙百景
ビッグコミックスペリオール
小学館 ( 2008-07-30 )
ISBN: 9784091820792
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2009.07.18

国際宇宙ステーションとはなにか/若田光一

今朝、スペースシャトル・エンデバーと国際宇宙ステーション(ISS)がドッキングをしました。

毎回、スペースシャトルやISSのミッションの様子は NASA TV で放送されるので、今回の STS-127 ミッションも NASA TV で見ています。

SSにドッキングするため姿勢制御をするエンデバー(NASA TV から引用)<br />
・ ISSにドッキングするため姿勢制御をするエンデバー(NASA TV から引用)

今回のミッションの僕の関心は、若田光一さんが ISS での4ヶ月にも及ぶ滞在を終えることや、ISS に設置された日本の実験棟「きぼう」が完成することです。

「国際宇宙ステーションとはなにか」は、その若田さんが ISS の構造や宇宙飛行士の仕事を解説したものです。

ISS は基本的には、米国とロシアを中心としたプロジェクトですが、この中心となる異なる文化を持った2国が連携してミッションを進める様子を興味深く読みました。

また、イラストや写真なども多く使っていて、ISSの仕組みや宇宙飛行士の訓練や仕事がわかりやすく説明されています。

本の中で、"There is no stupid question. Only stupid answers"(253ページ)という言葉が紹介されています。
まあ、自分の信念に基づき、議論を深め、ひとつの方向性を見出すために、どんどん質問しろということなんだと思うけれど、愚かな質問なんてなくて、あるのは愚かな回答(それも複数!)だけだってところが、面白いね。
勇気を与えてくれる言葉です。

本国際宇宙ステーションとはなにか - 仕組みと宇宙飛行士の仕事
若田光一/講談社(ブルーバックス)/2009

書籍の紹介一覧 B0094

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国際宇宙ステーションとはなにか
若田 光一
講談社 ( 2009-02-03 )
ISBN: 9784062576284
おすすめ度:アマゾンおすすめ度
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引用文国際宇宙ステーション:若田さん、滞在122日 シャトルドッキング、任務交代
国際宇宙ステーション(ISS)で建設中の日本の実験棟「きぼう」を完成させる米スペースシャトル「エンデバー」が日本時間18日午前2時47分、ISSにドッキングした。エンデバーの乗組員7人がISSに乗り移り、出迎えた若田光一宇宙飛行士(45)ら滞在員と合わせて過去最多の13人がISS内で顔をそろえた。
一方、午前6時22分には、若田さんが後任の宇宙飛行士と交代し、122日に及ぶ日本人初のISS長期滞在任務を終えてエンデバーの乗組員になった。
エンデバーには、きぼうの最後の構造物となる船外実験施設が搭載されている。19日に若田さんが中心となって取り付け、きぼうを完成させる。若田さんは、31日に地球に帰還する。
2009/07/18/毎日新聞

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2009.06.25

脳死/立花 隆

臓器移植法改正法案が国会で審議されています。
マスコミでもこのことに関わる記事を目にすることが多いのだけど、そこであれと思ったのは、「脳死は人の死か」という点です。
10年前くらいにそのことは議論されて、脳死は人の死とされているんじゃなかったけ、ということです。
平成9年に制定された「臓器の移植に関する法律」では、第6条第1項で脳死を人の死のひとつとして定義しているものね。
あ、人の死がいくつかあって、脳死がそのひとつというところが混乱の原因なんだろうか。

-----
臓器の移植に関する法律 (平成9年7月16日法律第104号)
(臓器の摘出)
第6条 医師は、死亡した者が生存中に臓器を移植術に使用されるために提供する意思を書面により表示している場合であって、その旨の告知を受けた遺族が当該臓器の摘出を拒まないとき又は遺族がいないときは、この法律に基づき、移植術に使用されるための臓器を、死体(脳死した者の身体を含む。以下同じ。)から摘出することができる。
2 前項に規定する「脳死したものの身体」とは、その身体から移植術に使用されるための臓器が摘出されることとなる者であって脳幹を含む全脳の機能が不可逆的に停止するに至ったと判定されたものの身体をいう。

臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律案 (第164回 衆第14号)
(臓器の摘出)
第6条 医師は、次の各号のいずれかに該当する場合には、移植術に使用されるための臓器を、死体(脳死した者の身体を含む。以下同じ。)から摘出することができる。
一 死亡した者が生存中に当該臓器を移植術に使用されるために提供する意思を書面により表示している場合であって、その旨の告知を受けた遺族が当該臓器の摘出を拒まないと気又は遺族がいないとき。
二 死亡した者が生存中に当該臓器を移植術に使用されるために提供する意思を書面により表示している場合及び当該意思がないことを表示している場合以外の場合であって、遺族が当該臓器の摘出について書面により承諾しているとき。

2 前項に規定する「脳死したものの身体」とは、脳幹を含む全脳の機能が不可逆的に停止するに至ったと判定されたの身体をいう。

青字は改正部分 (改正案は衆議院通過時)
-----

どの時点からを人の死とするかは、臓器移植のようなケースでない限り余り問題にならないでしょうし、そもそも人は、個々の器官や細胞がある時点で一斉に死んでしまうのではなく、だんだんとその機能を停止していくのだと思います。
また、脳死という状態も、人工呼吸器のような医療機器とそれを利用する技術が進んで、脳が不可逆的に機能を停止した後も、心臓や肺を動かしておくことができるようになってきたのでしょう。

以前、脳死とはいったいどういった状態なんだろう? と思って、脳死関係の本をまとめて呼んでいた時期がありました。
立花 隆の「脳死」もその中の一冊です。
発行日が昭和61年10月25日になっているから、もう20年以上前の話なんですね。

「脳死」では、脳死とはどういう状態なのか、脳死と臓器移植の関係、脳死の判定基準と問題点などが、詳しく書かれています。

この本を読んで、脳死を人の死とすることは納得できました。ただ、脳死であることを判定するのは難しい点もあると思いました。
その時から20年以上も経っているから、判定技術も進歩しているのかな。

20年以上も前に書かれた内容だから、それ以降状況は変わっていると思います。ただ、脳死とはどういったものなのかを知るのには、読んでおいて損のない一冊だと思います。

他人の臓器を移植する医療は、いろいろな意味で過渡的な技術だと思います。ただ、その方法でしか助からない命があることも事実だよね。
本当はiPSなどの技術を利用した再生医療が本命なんだろうけど、再生医療が一般的に利用されるまでには、相当の時間がかかりそうだし。

脳死/立花 隆

本脳死
立花 隆/中央公論社/1986

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立花 隆
中央公論社 ( 1986-10 )
ISBN: 9784120015281
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引用文社説ウオッチング:臓器移植法改正 毎日・朝日「参院で審議尽くせ」
◇読売・日経・産経、A案可決を積極評価
臓器移植法改正4法案をめぐる採決が18日、衆院本会議で行われ、最初に採決された「A案」が可決された。現行法で禁止している15歳未満の子どもの臓器提供に道を開き、大人の場合も含めて家族の承諾があれば提供を可能にする内容で、脳死を人の死とした。
A案可決により、死の定義は変えずに、臓器提供可能な年齢を下げるB、D案や現行法の脳死判定条件を厳格化するC案は採決されなかった。
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19日社説は「死生観を問われる難しい問題だが、これ以上、結論を先送りすることはできない」とする読売と日経、産経が積極評価派、「各案が十分に検討されたとはいえず、議員や国民の間に理解が行き渡っているとは思えない」とした毎日と朝日が慎重審議派と、一応は分類できる。しかし、各社とも本文は一本調子ではなく、衆院議員同様、死生観や幼い子の命の重さに悩んだ跡が見える。
積極評価派は(1)脳死を「人の死」とするのは世界保健機関(WHO)の指針や主要各国の臓器移植法とほぼ同じ(2)現行法が規定する臓器提供の条件が世界の中で突出して厳しいため法律施行約12年で脳死移植は81例にとどまり、毎年数千例の米国、数百例の欧州主要国と比べあまりにも少ない(3)多くの子どもが海外で移植を受けてきたが、外国頼みに国際的な批判も強く、WHOも渡航移植自粛を求める新指針を決めようとしている(4)3年後としていた現行法の見直し時期が過ぎて10年近く、これ以上の放置は許されない--などを理由にA案を評価した。
慎重審議派は(1)本人同意を条件から外しても提供が確実に増えるとは限らない(2)子どもは脳死判定が難しい(3)親の虐待による脳死を見逃さないようにする課題が残る(4)親族に優先的に臓器提供できる規定は公平性の点で問題がある(5)医学の進歩で生まれた新しい死である脳死を法律で人の死と定めることの影響は多方面に及び、まだ国民的合意ができていない--などをあげ、参院でより良い法案に修正することを期待している。
◇多くの地方紙は懐疑的
地方紙にはA案に懐疑的な社説が目立った。インターネットの各紙ホームページで見ると、<参院でこそ徹底論議を>(北海道新聞)、<国民合意へもっと議論を>(東奥日報)、<禍根残さぬ議論不可欠>(秋田魁)、<参院でさらに議論深めよ>(北日本新聞)、<参院はしっかり審議を>(岐阜新聞)、<議論は十分尽くされたか>(山陽新聞)、<まだ議論の余地がある>(中国新聞)、<国民の合意得る努力を>(南日本新聞)、<国民的なコンセンサスを>(琉球新報)などの見出しが並ぶ。
<ともかく一歩踏み出した>(西日本新聞)、<15歳未満に光は見えたが>(神戸新聞)との積極評価派もあるが、逆に<成立を急いでは禍根残す>の新潟日報は、わずか9時間という拙速の委員会審議は現行法を根幹から変えるのに不十分とし「国民合意のないまま、国会の多数決で死の定義を決めることには疑問がある」、「疑問を残したまま法が成立すれば大きな禍根を残す。参院ではゼロから徹底審議すべきだ」と結んでいた。<あまりに乱暴な改正だ>の信濃毎日新聞は「『脳死は人の死か』という命にかかわる重い問いを、あまりに乱暴に決めてしまった。とても納得できない」、「参院は法案の問題点を細部まで詰めて、修正を図るべきだ」と主張した。
地方紙の分布を見る限り、保守性の強い旧来の地域コミュニティーが残る地域の新聞ほどA案への違和感が強いようにも見える。
「海外依存からの脱却」などを前面に、積極推進派の日経など都会派新聞や都市部にターゲットを絞った新聞が「クリアできる」と判断した「国民合意」の一点について、地方紙が疑問を呈していると言えるかもしれない。
18年前に出た岩波新書「医療の倫理」の中で京都大学医学部教授・倫理委員会初代委員長を歴任した星野一正氏は「人の死として社会が容認する死の定義は、国や社会によって異なってしかるべき」としたうえで、医学・医療技術の進歩で日本の社会的死生観、生命観が将来、急速に大きく変化する可能性を指摘。「それゆえ、死の現象などについての法制化は好ましくないと考える」と書いた。
◇死生観、変化せず?
その後、臓器移植法が成立したものの、日本人の死生観はそれほど変化しなかったことを今回の法案採択への反応が示したのかもしれない。グローバル化した世界の中で生命倫理問題をどう考え、対処するか--。参院が大きな責任を負っていることは間違いない。
2009/06/21/毎日新聞

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