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2017.06.02

新・敬語論/井上史雄

僕は、普段から敬語に対して心もとなく苦手意識がある中で、たまたまAmazonで目に付いたので読んでみました。

果たして面白かったです。

敬語の間違った使い方について、いろいろな場面でやり玉にあげられることがあります。
この本は、単に間違えを指摘するのではなく、なぜそのような使われ方がされるようになったのか、間違った使われ方が世間でどの程度受け入れられているのかなどが書かれていて、面白かったです。

「させていただく」という表現があります。
たとえば、「ただいまから、会議を開催させていただきます。」。僕はこの言い方は気になっていて、「開催します。」と丁寧語でいいんじゃないかと感じています。でも、実際は「させていただく」に違和感を持つ人は少なく、謙譲語の新たな形態として定着しつつあるそうです。

「よろしかったでしょうか?」という表現があります。
混んだ店に入って、入口で「相席でよろしかったでしょうか?」と聞かれるような場合です。
この表現には違和感を持つ人が多いようで、コンビニ敬語とかマニュアル敬語とか批判されます。
ただ、本によると「た」には過去形を表す以外の使われ方が、北海道や東北ではされるとのこと。
そういえば、僕も電車がホームに近づくと「来る」ではなく「電車が来た」と言うものね。

このようにこの本では、多くの敬語の間違った使われ方とその理由、現在どの程度受け入れられているかが解説されています。

敬語は、人間関係が複雑になる社会に出てから取得し使うようになるので、その使われ方は社会的な背景に影響を受け、変化をするものと筆者は分析します。
戦後、日本に民主主義が定着し縦の関係から横の関係に変化する中で、尊敬語、謙譲語が丁寧語化しているのではと。

なるほどなあと、思わされた一冊です。

本新・敬語論 - なぜ「乱れる」のか
井上史雄 (Inoue Fumio)/NHK出版新書/2017

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