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2010.03.12

昨年の愛知・豊橋のウズラに発生した鳥インフルエンザの疫学調査の報告書を読んでみた

ちょうど昨年の今頃、愛知県豊橋市の飼育しているウズラに鳥インフルエンザH7N6亜型が発生し問題になりました。

それから1年経ってその疫学調査の結果が、農林水産省の高病原性鳥インフルエンザ疫学調査チームから出されています。

参照資料:2009年に発生した高病原性鳥インフルエンザの疫学調査について (2010.02.23)/高病原性鳥インフルエンザ疫学調査チーム (PDF 3,537KB)

豊橋では3農場から鳥インフルエンザA/H7N6亜型ウイルスが、別の4農場からは同ウイルスの抗体が確認されました。

このウイルスはどこからやってきたのか、そしてどのように広がったのか、当時のエントリーに書いたように僕は関心がありました。

関連エントリー
愛知・豊橋のH7N6はウズラの間で受け継がれていた?(2009.03.17)
愛知・豊橋でウズラに感染したH7N6はどこから来たのだろう(2009.03.12)

報告書には、その点を含めてわかったことわからなかったことが書かれています。

3農場から採れたH7N6ウイルスのHA遺伝子の相同率が96%で、それぞれの農場のウイルスの関係に少し距離があることです。報告書では、それぞれのウイルスが外部から別々に侵入したとするよりも、1種のウイルスがウズラの世代間で受け継がれていくうちに変異していったのではないかとしています。
今回、感染したウイルスの病原性が低くウズラに臨床症状は見られなかったということだから、誰も気づかずに相当な期間、H7N6は農場内や農場間のウズラの間で受け継がれていたということなのかな。

この病原性が低いため逆に病気が蔓延するということはあるのかもしれません。
このところ発生が下火になりつつあるパンデミックH1N1 2009 も、メキシコや米国で感染が拡大しつつある時に、検疫を強化して国内への侵入を遅らせようとしたけれど、病原性が低くて症状が出ず気づかないうちに入国したケースがあるんじゃないかな。これは、あくまで僕の推測です。

それと、H7N6は病原性を強める方向で変異をしていたことが、ウイルス表面上にあるHA蛋白の開裂部位の塩基性アミノ酸の並び方からわかったそうです。
豊橋のウズラがH7N6に感染していることがわかったのは、2008年12月に強化されたモニタリング調査からだけど、もしかしたらウイルスの病原性が強まる前にわかってよかったのかもしれません。

ただ、モニタリング調査以前の検査記録はなく、臨床症状も示していないため、ウイルスが何時何処の農場に侵入したのか、また、今回のウイルスと近縁なウイルスが国内外で確認されていないので、何処から侵入したのかは、わからないみたいだけど。

引用文感染経路は特定できず=愛知の鳥インフル
農林水産省は23日、昨年2~3月に愛知県内のうずら農場7戸で発生した弱毒性鳥インフルエンザに関する疫学調査チームの最終報告書を発表した。ウイルスはH7N6型で国内初検出だったが、感染経路は特定できなかった。ウイルスの侵入時期も不明だが、かなり前にうずら農場へ侵入したウイルスが発生地域の農場間で維持されていた可能性を指摘した。愛知県の鳥インフルエンザは昨年7月までに終息している。
2010/02/23/時事通信

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コメント

t-saitoさん、こんにちは。
我が家は子供は、この冬、インフルエンザに罹ったんだけど、大人は罹りませんでした。インフルエンザの感染力からして罹らないのが不思議です。

今回のパンデミックウイルス(新型インフルエンザ)は、新型と呼ばれるわりには広がらなかったなぁと感じています。国立感染症研究所の推定だとこれまでの患者数は1600万人だそうで、やっぱり少ないと思います。
また、亡くなられた方もこれまでに200人弱ですから、季節性のインフルエンザで毎年1000人くらい亡くなられていることと比較すると少なくて、病原性も低い印象を受けます。

タミフルの耐性ウイルスは国内でも確認されているし、薬と耐性菌や耐性ウイルスの出現はいたちごっこみたいなところがあるから、タミフルもむやみに使うと耐性ウイルスの蔓延が早まるかもしれません。

まあ、ワクチンで予防し、感染したらタミフルやリレンザを処方してもらってじっとしているしかないのかな。

でも、本当に新型インフルエンザとして脅威なのは、鳥インフルエンザH5N1のような病原性の極めて高いウイルスの変異だと思います。

投稿: Kaze | 2010.03.13 18:19

ごぶさたです。
昨年のインフルエンザは、家人は誰もかからずに済みました。
しかし、最近「煙突の上にハイヒール」小川 一水 を読んで、今年再度流行すするH1N1が、昨年のものより毒性が強かったり、タミフルに耐性があったりしたら、昨年抗体を作っていなかったことが逆に災になりかねないのかな?と素朴な心配をしています。
とりあえず、今年は冬になる前にインフルエンザのワクチン摂取を受けようと思っています。

投稿: t-saito | 2010.03.13 11:33

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