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2009.05.13

今回のインフルエンザA/H1N1の致死率は0.4%とWHO研究チームは推定している

WHOの「Influenza A(H1N1) - update 27」(2009.05.13)によると、今回のインフルエンザA/H1N1は34の国と地域に感染を拡大しています。この数字は日を追うごとに増加していますが、僕にとっての関心事はこのウイルスがどの程度の病原性を持っているのかということと、今後、ウイルスが定着して秋から冬にかけての第2波の発生の時にどの程度変異をしているかということです。

インフルエンザA(H1N1)の国別感染者数と死亡者数(2009.05.13現在)/WHO

現在のウイルスの病原性について、WHOの研究チームの致死率の推定を時事通信が報じていました。

推定によると致死率は0.4%と推定しています。これは、スペイン風邪(A/H1N1)の2%よりかなり低く、アジア風邪(A/H2N2)に匹敵するものだそうです。

単純にWHOが発表している「Influenza A(H1N1) - update 27」をもとに計算した致死率は、現時点で1.1%です。ただ、感染者数は日を追うごとに増加しており、また、感染国と地域31のうち死亡者が報告されているのは、ブラジル、米国、カナダ、コスタリカだけなど、まだ流動的な数字となっています。

それで、毎年冬に流行するインフルエンザ(Aソ連型H1N1、A香港型H3N2、B型)では、どの程度の致死率なんだろうと思って調べたのが下の表です。

国内のインフルエンザ感染状況

ひとつにまとまった資料を見つけられなかったので、適切かどうかは自信はありませんが目安として、国立感染症研究所感染症情報センターが公表しているインフルエンザの報告数を分母(あくまでも定点当たりの報告数で全体の感染者はもっと多いと思います。)に、厚生労働省の人口動態調査のインフルエンザによる死亡数を分子にしました。
それによると、年によって変動はありますが、日本におけるインフルエンザの致死率は0.1%程度となります。

通常のインフルエンザが0.1%、WHOの研究チームの推定値が0.4%ですから、現時点では今回のA/H1N1の病原性は通常のインフルエンザより強いということかな。
まあ、第1波の発生がある程度落ち着けば、致死率の実態はわかるのだろうけどね。

それと、もうひつの関心はこのウイルスが、今後どのように変異をしていくのかということです。秋から冬の通常のインフルエンザと同時に発生した時、どうなるのか。病原性が強い方向で変異するのか、弱い方向で変異するのか。また、Aソ連型H1N1にはタミフル耐性ウイルスが確認されているいるし、ちょっと気になります。

参考エントリー:タミフル耐性インフルエンザウイルスに関する厚生労働省の中間報告 (2009.01.21)

引用文致死率0.4%、スペイン風邪下回る=新型インフル-WHOチーム
新型インフルエンザの「震源地」となったメキシコの4月末までの患者数は2万3000人、致死率は0.4%と推定されると、英ロンドン大を中心とする世界保健機関(WHO)の研究チームが12日、米科学誌サイエンス電子版に発表した。
1918~19年に世界的に大流行したスペイン風邪(新型と同じH1N1型、死者約4000万人)は致死率が2%程度と推定され、これを大幅に下回るが、57~58年のアジア風邪(H2N2型、死者約200万人)の致死率0.5%程度に匹敵する。感染力は季節性のインフルエンザよりかなり強いという。
研究チームは、まだ不確定要素が多いとして、各国当局が正確な情報収集に努めるとともに、これから秋冬の流行期を迎える南半球の状況を監視する必要性を指摘している。
メキシコでは4月末までの死者(感染疑い例含む)が101人と発表されたが、高齢者を中心に感染者が十分把握されていない可能性が高い。研究チームはこのため、メキシコへ航空機で旅行した人数とこのうちの感染者数などに基づき、旅行者とメキシコ人の感染リスクが同じと仮定して計算した。
一方、メキシコ湾に面したベラクルス州の村、ラグロリアでは、感染者が616人と非常に多かったことから、詳しく調査した。人から人へ感染するのにかかる時間から検討すると、2月15日ごろに最初の感染者が出現し、1人の感染者からうつる人数は1.4~1.6人と推定された。
2009/05/12/時事通信


追記 2009.05.14

政府の専門家諮問委員会の今回のA/H1N1は、「感染力は季節性を下回ることはないが、毒性は比較的弱い」とする見解を時事通信が報じていました。

引用文新型ウイルスの姿、徐々に判明=日本でも「弱毒性」と見解
厚生労働省は13日、新型インフルエンザ感染の恐れがある人の停留期間を短縮した。世界保健機関(WHO)や米疾病対策センター(CDC)の研究チームは既に、今回のウイルスは弱毒性などとする分析結果を発表しており、政府の専門家諮問委員会も同様の結論に達したことが背景にある。
政府諮問委委員長の尾身茂自治医科大教授は「感染力は季節性を下回ることはないが、毒性は比較的弱い」と話した。
WHOの報告では、新型の推定致死率は0.4%。季節性の0.1%より高いが、スペイン風邪(死者約4000万人)の2%を大幅に下回る。一方、心疾患や高血圧、糖尿病などがある人は重症化しやすい。尾身教授は「致死率は実際より高く出ている可能性もある」と指摘する。
感染力も季節性より強め。潜伏期間は季節性の1-3日に対し、新型は1-4日で、最長7日だとCDCは報告している。
諮問委は国内初の感染者4人の診察結果を検討し、こうした分析と同様の結論に達した。
2009/05/13/時事通信

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