走ることについて語るときに僕の語ること/村上春樹
村上春樹は積極的に自分を語ることの少ない作家だと思います。勿論、彼の小説やエッセイ、旅行記そして村上朝日堂での読者の質問に対する回答などから、彼の考え方の断片を垣間見ることはできます。
でも、2005年の「意味がなければスイングはない」のように、彼の考え方(この場合は音楽を通してですが)をまとめて語る作品が発表されるようになりました。
「走ることについて語るときに僕の語ること」も、マラソンやトライアスロンを通して、彼の考え方や思いが語られています。
この本を読み始めて、少し違和感と言うほどではないけれど、今までの作品とは違った、上手く表現できないけれど、ストレートな力強さを感じました。
そして読み進めるうちに、この本は村上の「歳をとる」ことの受け入れ方が書かれているのではないかと思うようになりました。
村上は1949年生まれ50代後半で、僕より10歳ほど年上です。
40代後半の僕は、「歳をとる」ことを肉体的に実感しつつその前で戸惑っています。そんな時に読んだからこんなことを思っただけかもしれませんが。
走ることについて語るときに僕の語ること
村上春樹/文藝春秋/2007
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