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2007.05.06

エネルギー問題を考えさせられる大型連休だった

大型連休前に、バイオエタノールを混入したガソリンの試験販売が始まったことをマスコミで報じていました。(※ 引用1)

本来、食料や家畜の餌として栽培されるサトウキビやトウモロコシなどをガソリンの代替資源として使うのに抵抗があるけれど、石油にウエイトを置いた現在のエネルギー・バランスを考えると、バイオマスを利用した米国やブラジルのバイオエタノールやEUのバイオディーゼルの取組みは、将来のエネルギーを考えると仕方のないことなのかもしれません。

ただ、バイオエタノールの利用が温室効果ガスのひとつの二酸化炭素削減につながるんだろうか?
確かに植物は生育過程でCO2を吸収・利用する一方、その植物から生産されるエタノールを燃焼させることで、カーボン・ニュートラルになるのかもしれません。ただ、サトウキビやトウモロコシなどの栽培で使われる肥料や農薬の製造、トラクターなどの機械の使用、その輸送やエタノール製造などに、化石燃料が使われるから、トータルのバイオエタノールのCO2の収支はどうなるのだろう。
それこそ、国が沖縄県宮古島で行っている「沖縄県宮古島バイオエタノール実証プロジェクト」のように、地域の農産物の生産体系と連携した地産地消的な取組みを考えないと、CO2の削減にはつながらないんじゃないのかな。(宮古島の例は、エタノール3%混合ガソリン E3 で、まだ、緒についたばかりだけれど。)
資料:「バイオ燃料が結ぶ国際ネットワーク」(2006.10) 沖縄総合事務所 PDF

CO2の削減はともかくとして、大型連休中に、経済産業大臣がカザフスタンと燃料ウランの利権を調整したり(※ 引用2)、首相が中東湾岸諸国を訪問したり(※ 引用3)と、政府の資源外交の報道がありました。

また、国連の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)第3作業部会の報告書がまとめられたり(※ 引用4)と、エネルギー問題について、少し考えさせられる大型連休でした。

※ 引用1

引用文バイオガソリン、27日から販売 首都圏の50カ所で
首都圏50カ所のガソリンスタンドで、27日から植物由来のバイオエタノールが混ざった「バイオガソリン」の試験販売が始まることになり、26日早朝、新日本石油の根岸製油所(横浜市)から各スタンドに向け、バイオガソリンが出荷された。大手石油メーカーなどでつくる石油連盟の取り組みで、バイオガソリンをこれほど広域で一般向けに販売するのは初めて。10年度からの全国販売を目指す。
バイオエタノールはサトウキビやトウモロコシなどからつくる。燃焼時に出る二酸化炭素は、もともと大気中にあるものを植物が吸収したものとして、大気中の二酸化炭素の総量は増えない計算となる。脱石油、地球温暖化対策の一つとして注目され、ブラジルやアメリカ、中国、欧州などが積極的に導入している。国内では本格的な生産が始まっておらず、フランスで小麦からつくったものを輸入した。
2007/04/26/朝日新聞

※ 引用2

引用文ウラン需要の3割確保 日本、カザフと連携強化
カザフスタンを訪問中の甘利経済産業相は30日、首都アスタナでマシモフ首相らと会談し、原子力分野での幅広い関係強化をうたった共同声明に署名した。日本側は、原子力関連企業の社長らを含む官民約150人の大使節団を編成し、原子力発電の燃料ウランの日本の年間需要9500トン(05年度)の3割超の権益を獲得。争奪戦が激化し、価格も急騰しているウランの安定確保に道筋をつけた。
2007/05/01/朝日新聞

※ 引用3

引用文安倍流「資源外交」に一定成果=訪米直後で重み?課題も-首相中東歴訪
安倍晋三首相は2日、中東5カ国訪問を終えた。湾岸産油国が中心だった今回の歴訪で、首相は経済に加え教育や環境など幅広い分野での「重層的な2国間関係」構築を提唱、各国首脳と連携強化を確認した。エネルギーの安定供給を確保するため、政治問題以上に経済に力点を置いた安倍流中東外交。首相サイドは、訪米直後に日程を組み込んだことも一定の成果につながったとみているが、課題も残した。
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首相が打ち出した「重層的関係」の意味は、「カネの切れ目が縁の切れ目とならないよう、中東と相互依存の関係をつくる」(外務省幹部)というものだ。そこには原油輸入の9割を同地域に依存する日本として、出遅れが目立つ中国などとの資源争奪戦で巻き返しを図る狙いがある。
2007/05/02/時事通信

※ 引用4

引用文2050年にCO2半減必要、上昇2度目標 温暖化会合
地球温暖化を緩和させる方法を検討する国連の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)第3作業部会は4日、バンコクで開いた会合で報告書をまとめた。気温上昇を影響の少ない2度程度に食い止めるには、遅くとも2020年までに世界の温室効果ガスの排出量を減少に転じさせ、50年には00年より半減させる必要があると指摘。速やかな対策を促した。
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18世紀後半の産業革命前より2~2.4度の上昇にとどめる場合は、2015年までに排出量を減少に転じさせ、2050年には少なくとも半減させねばならない。2.4~2.8度とするなら20年までに減少に向かう必要があり、いずれもGDPの損失は2030年時点で最大3%などと算定した。大きな上昇幅を容認すれば、削減まで時間があるので構造転換が円滑に進み、GDPの損失は少なくなるものの、温暖化による被害は増す。どのような政策を選ぶか判断が重要となる。
2007/05/04/朝日新聞

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