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2007.04.17

ヒトの遺伝子を取り込んで耐性化するHIV

エイズウイルスが、ヒトの薬剤耐性遺伝子を取り込み、自らも耐性化する、国立感染症研究所の研究報告を読売新聞が報じていました。

三瀬勝利さんの「薬が効かない!」には、アオカビのペニシリン耐性遺伝子を取り込み耐性化する細菌のことが紹介されています。RNAウイルスであるエイズウイルスでも似たようなことが起こるのですね。

下のイラストは、文部科学省の「ヒトゲノムマップ」の17番染色体の模式図を引用したものです。
この遺伝子の一部分がエイズウイルスにちゃっかり取り込まれてしまうのか。

なんとも凄い話です。

文部科学省の「ヒトゲノムマップ」の17番染色体の模式図 ヒトゲノムマップ(文部科学省)から引用


引用文エイズウイルス、ヒトの遺伝子取り込み耐性
人間の遺伝子を自分の遺伝子の中に取り込むことで複数の薬に対する耐性を得たエイズウイルス(HIV)を、国立感染症研究所エイズ研究センターの武部豊博士らが発見し、京都市で開かれる日本感染症学会で11日、報告する。HIVは、遺伝子を自らめまぐるしく変化させて生き残りを図るが、人の遺伝子まで利用した例が確認されたのは初。
武部博士らは6年前、HIVの増殖にかかわる酵素の遺伝子の中に、外部から遺伝子が入り込み、その酵素を標的にした複数の治療薬が効かなくなったウイルスを見つけた。だが、入り込んだ遺伝子の正体はわかっていなかった。この遺伝子断片と人間の遺伝子を比較した結果、人間の17番染色体上にほぼ同じ配列を見つけた。両者は乗り移りやすい配列部分があり、HIVが人間の細胞中で増殖する過程で転移したらしい。
ウイルスが、感染相手の遺伝子を取り込み、新たな病原性を獲得するといった現象は、HIVでは初めてという。武部博士は「HIVの進化戦略には、こんな想像もつかない方法もあることがわかった」としている。
2007/04/11/読売新聞

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