惑星/グスターヴ・ホルスト
去年の7月に冥王星の軌道の外にある太陽系第10番惑星(2003UB313)のことを書いて、その後どうなるのかと思っていました。
そうしたら、火星と木星の間にある小惑星「セレス」や冥王星の衛星とされていた「カロン」を加えて12個とする案がでたりしていました。
最終的に国際天文学連合が、この24日、冥王星を太陽系の惑星から外し、太陽系の惑星は8個となることで決着しました。
そんなわけでホルストの組曲「惑星」を聴いています。なんかあまりにも安易なんだけれど、こんなことがないと、このレコードは当分の間ラックの中で眠っていただろうから。
僕の持っているのは、ゲオルグ・ショルティ指揮のロンドン・フィルのものです。この組み合わせのレコードを選んだ理由を、今では憶えていないけれど、多分、ホルストが英国人だから英国のオケでといった、これまた安易な発想だったんだと思います。
組曲「惑星」には、話題の冥王星は含まれていません。「惑星」の初演が1920年で冥王星の発見の10年前だから、含まれていないのは当然と言えば当然です。それと、地球も含まれていません。これは、ひとつひとつの惑星を象徴化するのに地球は余りにも現実に近すぎたからでしょうか。
「惑星」で描かれる7つの曲のうち、一番有名なのは木星だと思います。よくテレビで耳にします。サブタイトルに「快楽の神」とあるように、心地よく壮大な曲です。
木星とともに有名なのは火星でしょうか。こちらは、マーチ風のリズミカルな曲ですが、そのトーンがどこか気持ちを不安にさせます。
天王星は、壮大で元気、「魔術の神」とするだけあってちょっと怪しい曲です。
金星・水星・土星・海王星は、それぞれ曲調は違いますが、静かな曲で、最後の海王星のエンディングは消え入るようです。
ところで、海王星は天王星の軌道から推測し見つけられたそうですね。天王星の軌道は、何かに引っ張られていないと説明できないと、探したらそれが海王星だったと。
なんか説明的になってしまったけれど、冥王星が惑星からはずれるという話題に便乗してみました。
組曲「惑星」作品32
グスターヴ・ホルスト
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団/合唱団
サー・ゲオルグ・ショルティ(指揮) ジョン・オールディス(合唱指揮)
ロンドンレコード/1978
01. 火星 - 戦争の神
02. 金星 - 平和の神
03. 水星 - 翼のある使いの神
04. 木星 - 快楽の神
05. 土星 - 老年の神
06. 天王星 - 魔術の神
07. 海王星 - 神秘の神
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コメント
ニヤンゴロさん、お久し振りです。
静岡は、9月に入り、朝晩はだいぶしのぎやすくなってきました。
それにしても、冥王星って不思議な星ですね。見たことのある人はそれ程多くいないと思うけれど、これだけ話題になるとは。
投稿: Kaze | 2006.09.03 17:13
そうなんだよな。シロウトから見ると、何でいまさら冥王星を外すのかと思っちゃうけど、いろいろな報道を見る限り、専門家の間ではコンセンサスが取れているみたい。
僕の惑星はシャルル・デュトワ指揮のモントリオールのものです。これまた何でこのオケのものをチョイスしたのか記憶にありません。
でも、組曲の惑星って好き。聞いていてkazeさんが書いているように壮大な気持ちになります。
投稿: ニャンゴロ | 2006.09.03 08:44